今年の1月から個人型確定拠出年金の内容が変わりiDeCo(イデコ)の愛称がつきました。
※iDeCoは“個人型確定拠出年金”の英語表記した時の頭文字です。

興味はあって一生懸命調べている最中!という方や、調べたもののどうしようか決められない・・・という方もいるでしょうか?

20170407
「個人型確定拠出年金制度(iDeco)」は老後の年金である公的年金(厚生年金・国民年金)の他に自分で年金を用意して豊かな老後を過ごすための制度です。毎月決まったお金を出して積立・運用をして運用結果によって年金の額が決まります。

今までも個人型確定拠出年金はありましたが自営業の方等が対象になっていて会社で企業型の年金制度に加入をしている方、公務員、専業主婦の方は対象外となっていました。
1月からは全ての方が対象となりましたが、働き方によって積立(拠出)できる金額は違います。

積立(拠出)できる金額の限度額

対象 自営業※国民年金基金と併用可能(拠出金額の上限は合計金額) 専業主婦 会社員 公務員・私学共済加入の方
会社の企業年金に加入していない方 企業型の確定拠出年金のみに加入している方 企業型の確定拠出年金以外にも加入している方
月額限度額(万) 6.8 2.3 2 1.2
年間限度額(万) 81.6 27.6 24 14.4

※5000円以上1000円単位で積立(拠出)額を決めて60歳まで積立(拠出)します。(金額の変更は4月~翌3月の間に1回)
※預貯金・保険・投資信託などから自分で商品や配分を選んで運用をする事になります。(商品変更はいつでも可能)
・会社で企業型の確定拠出年金に加入していてマッチング拠出という会社と個人で一緒に積立(拠出)をする規定がある場合はiDeCoとの選択になります。(加入・運用手数料等は会社が負担します)

iDeCoは老後の年金だけではなく傷害・死亡の場合も受取れる

老齢給付 傷害給付 死亡一時金
〇有期年金:給付方法5年以上20年以内
※終身年金を取り扱っている金融機関あり。
〇一時金で受取可能(一部か全部)。           
〇受取開始年齢は積立期間による。
※60歳以降は積立(拠出)はできないが70歳まで運用をする事が出来る。
〇有期年金:給付方法5年以上20年以内
※終身年金を取り扱っている金融機関あり。
〇一時金で受取可能(一部か全部)。
〇加入者等が死亡した時に遺族が受け取り可能
10年以上 60歳 〇70歳になる前に傷病によって一定以上の障害状態になり、1年6ヶ月を経過して続いた場合に受取可能
8年以上10年未満 61歳
6年以上8年未満 62歳
4年以上6年未満 63歳
2年以上4年未満 64歳
1月以上2年未満 65歳

iDecoのメリット

〇積立金(拠出金)が全額所得控除
※専業主婦・パートで税金(所得税・住民税)がかかっていない場合は所得控除のメリットはありません(運用で出た利益・年金受取時のメリットはあります。)ご検討される場合はまずは税金を払っている配偶者が加入する方がおすすめです。
〇運用で出た利益等が非課税
〇受け取る時に(一時金の場合)退職所得控除・(年金形式の場合)公的年金控除の対象になる。

※iDeCoの給付金も通常の退職金・年金も合計で控除額を使うことになるので会社員や公務員等の方で通常もらう退職金や年金の額が多い方の場合は税金を払わないといけない可能性もあります。

iDecoのデメリット

〇加入時の手数料と口座管理料(毎月)がかかる。
※取扱商品や手数料は金融機関等によって違う為しっかり確認してから開始しましょう。
〇受け取る年金の額は運用の成果によって変わる。
※積立(拠出)金の合計よりも低くなる可能性はありますが、長期で一定金額を積立(拠出)することでマイナスになる可能性が低くなります。)
〇原則60歳まで引き出すことができない。
※引き出しができるのは大震災などで被災した時等のみになります。
※積立の額は変更したり、積立をストップすることもできますが、ストップした場合でも口座管理料はかかります。
〇現在凍結されている特別法人税が復活すると積立金(拠出金)に対して毎年1.173%課税される。 (H32年3月まで凍結が決まっています)

もっと詳しく知りたい方はこちら→http://www.ideco-guide.jp/(iDeCoガイド:国民年金基金連合会の特設サイト)
※制度のしくみ・利用の仕方・よくある質問・節税の金額のシミュレーションなどがあります。

iDecoを始める前に

60歳まで引き出しができなかったり、運用するには多少勉強が必要だったり、手間がかかりますが何もしなかった場合で貯蓄が上手にできなかった時は通常の退職金と公的年金のみで老後の生活をすることになります。

不安だから!得するみたいだから!と何も確認せずに始めてしまうと生活費・イベント費用が足りなくなってしまって結局ローンを組むことになっちゃった…となる可能性もあります。

ライフプランを作成することで今後必要になる生活費やイベント費用(住宅購入・教育費・その他)と将来入ってくる年金・退職金などの目安も確認もできますのでiDeCoを利用した方が良いのか?利用する場合はどのくらいの積立(拠出)額がいいのか?等が把握でき安心して制度を利用することが出来きます。

新しい制度はメリットもデメリットもしっかり確認して自分に合った利用をしてくださいね。

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