医療保険などに特約でついている“先進医療特約”はどんな時に役に立つか知っていますか?今回は意外と知らない「先進医療」の具体的な内容についてご紹介いたします。
そもそも先進医療はどんなものか?というと、大学病院や研究所では日々最新医療技術の研究・開発がされています。研究や開発された技術のうち安全性や治療効果が確認されて今後保険診療への導入が検討されている高度な医療技術のことを「先進医療」と呼びます。
先進医療は厚生労働大臣が認めたもので、実施される医療機関も限られていています。
(平成29年10月1日現在)
〇先進医療の技術数:104種類
〇実施医療機関数:1,058施設
<過去5年間の先進医療の実績:厚生労働省HPより>
期間 | 技術数 | 実施 医療 機関 |
全患者数 (人) |
総金額 (億) |
保険診療分 の総額(億) |
先進医療分 (旧高度先進 医療含む) の総額(億) |
---|---|---|---|---|---|---|
H24年6月30日時点での実施 | 102 | 553 | 14,479 | 146 | 46 | 100 |
H25年6月30日時点での実施 | 107 | 604 | 20,665 | 204 | 71 | 133 |
H26年6月30日時点での実施 | 95 | 571 | 23,925 | 247 | 73 | 174 |
H27年6月30日時点での実施 | 108 | 786 | 28,153 | 295 | 90 | 205 |
H28年6月30日時点での実施 | 100 | 811 | 24,785 | 252 | 67 | 184 |
※技術数は新しく先進医療の対象になったり、保険適用になったり何らかの理由で先進医療の対象から外されたりして増減しています。
先進医療の治療と費用について
患者本人が先進医療を希望して医師が必要と認めた場合は受けられますが、医師がその先進医療が必要と判断しない場合には受けられないことになります。(治療を受けている病院が先進医療に対応できる病院である必要もあります。)
“先進医療に係る費用”は全額自己負担をすることになっていますが“先進医療に係る費用”のうち診療・検査・投薬・入院料等一般の治療と共通する部分の費用については一般の保険診療と同じ扱いとなり公的健康保険の適用となります。※先進医療に係る費用は医療の種類や病院によって異なります。
〇先進医療の技術料:全額自己負担
→税金の医療費控除が使える
〇先進医療にかかる費用:診療・検査・投薬・入院料など
→公的健康保険の適用になる為一部負担金には高額療養費が使えるので医療費に上限がある
※病院の領収書はしっかり保管しておきましょう。
H28年度実施報告(H27.07.01~H28.06.30)の上位5技術(先進医療A)
順位 | 技術名 | 年間件数 | 平均入院期間 | 1件当たりの先進医療費用 |
---|---|---|---|---|
1 | 多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 ※白内障の治療 |
11,478件 | 1.2日 | 約55.5万 |
2 | 前眼部三次元画像解析※目の検査の一つ | 6,739件 | 0.4日 | 約0.37万 |
2 | 陽子線治療※がん等の治療 | 2,016件 | 8.8日 | 約276万 |
3 | 重粒子治療※がん等の治療 | 1,787件 | 9.8日 | 約309万 |
5 | 歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション ※歯周病の治療の一つ |
277件 | 0日 | 約6.5万 |
先進医療というと高額でがんの治療等に使われるイメージがありますが、1位と2位は目の病気の治療(検査)で使われていて費用も約0.37万から約56万程度となっており貯蓄から出せる範囲の金額とも言えます。それでもがん等の治療が必要になり陽子線や重粒子線の治療を希望する場合は約300万前後の費用がかかりますので大きな負担になります。
月々の保険料に数百円程度の保険料をプラスするだけで特約に付加させることができるので付けていた方が万が一の場合は安心です。
先進医療の給付金を受け取る為の条件の目安
・厚生労働大臣が認めた先進医療技術であること
・決められた病名がつくこと(先進医療技術の種類ごと)
・決められた医療機関で治療を受けること(先進医療技術の種類ごと)
なお、保険会社によって先に給付金を受け取る事ができるのか、いったん立て替えて領収書によって給付金を受け取るのかも違いますので新しく加入をする場合や見直しをする場合は確認しましょう。
※保険会社によっては病院へ直接支払ってくれる会社や加入していることが分かれば治療をすぐに進められる会社等もあります。
※先進医療を受けた場合の給付金の支払われ方も違いますので限度額と支払われる回数等もしっかり確認しましょう。
※がん保険についている先進医療特約の場合はがんに関する先進医療のみ対象になりますのでそれ以外の場合も必要であれば医療保険の特約につける必要があります。
※現在は認められている技術数が100件程度ですが今後増えた場合保険料も上がる可能性があります。(更新型の場合保険料が上がる可能性もあります)
保険はいろんな特約が付いている場合もありますので一覧にしておくと分かりやすいです。よく分からない場合はお気軽にご相談ください。
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