前回は日本初となる「マイナス金利」について、基本的なマイナス金利の内容についてご紹介しました。
⇒マイナス金利って一体何?2016年6月1日
今回はマイナス金利が私たちの家計へ与える影響についてをまとめてみました。

預貯金の金利の引き下げ

ポイント①住宅ローンの金利引き下げ
住宅の購入を考えていた方は金利が下がってメリット大。

【新規】
金利が低い時は期間の長いローンの場合・今後子どもの教育費など今後の出費が大きい場合・家計に余裕がない場合などの時は固定金利で借りる方が良いいというのが一般的です。変動金利を選びたい場合、金利は半年ごと、返済額は5年ごとに変動します。いつまで金利が低いかは分かりませんので金利が上がっても払っていける無理のない範囲でローンを借りることが大切になります。

【借換え】
・現在ローンを返済していて借換えを検討している方は金利の低さだけではなく借り換えに伴う費用やローン商品の特徴もしっかり確認をして検討しましょう。新規のローンと同様に審査がありますので安定した収入と団信に加入できる健康状態が必要になります(※フラット35の場合は任意加入)。

<借換えの効果があるといわれている目安>
・返済期間が10年以上ある
・ローン残高1000万以上残っている
・借り換え前後の金利差1%以上

ポイント②預貯金の金利の引き下げ
今までも預貯金につく利息は低い状態でしたがさらに下がりました。

マイナス金利導入前:0.02% 導入後:0.001% (普通預貯金の金利)
(導入前は1年100万円を預けていたとすると200円・導入後は10円の利息がつく。)

金利が殆どつかない点ではそんなに差はありませんが、今後手数料が値上げになる可能性もありますし、つい便利でコンビニ等のATMを使っている方でその際に必要のないものまでついつい買い物をしていたら大きな金額になっている可能性も。
“お財布の中身が足りなかったらコンビニ等で引き出す”習慣がついている方はこれを機会に1か月の出費がいくらか?を把握して手元に残した分でやりくりする等の工夫をしてみると家計の見直しに繋がるかもしれません。

ポイント③保険商品の予定利率引き下げ

金利が下がったことで国債を買う人が増え利回りが下がりました(個人で購入した人が満期まで持っていれば損をすることはありません)。保険会社などももらった保険料を国債等で運用している為、今後新しく加入する貯蓄性のある保険によっては今までより保険料が上がったり、解約返戻金や満期保険金が減ったり、商品の販売停止になる可能性があります。

保険も一度入ったら終わりではなくライフスタイルが変わった時に変更が必要になります。この機会に現在の加入している保険の保障内容や今後保険料をしっかり確認して新規の加入や見直しを検討してみてください。

なお、女性の場合は妊娠が分かると保険に加入(変更)出来ない、もしくは保障の対象外となりますので早目の加入か出産後の加入かも検討が必要です。

マイナス金利になったからといって慌てて何かを始めるのではなく、これからのニュースなどに注目しながら「メリット」「デメリット」を考えて行動しましょう!