2020年4月から先進医療の対象範囲が変わる！？白内障手術は要注意！

2020年に入ったばっかりと思っていたら既に2か月目に入りましたね。
新型コロナウイルスやインフルエンザやら、様々なウイルスが猛威をふるっていますので体調に気を付けてお過ごしください。

今回は4月から変わる先進医療の対象治療についてピックアップいたします。

先進医療の対象手術が変わる！影響が大きい治療は何？

白内障手術の一部が選定医療へ移行

高齢になると誰もがなりやすい病気の1つに白内障があります。
白内障とは目の中のレンズの役割を担う水晶体が濁る病気で、薬での治療が難しいため手術で治す方法が広く用いられています。
手術でよく行われているのは、単焦点眼内レンズや多焦点眼内レンズを使って水晶体の再建をおこなう治療法です。

この方法ですが、昨年(2019年)12月に “2020年3月をもって、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術(白内障手術)”を先進医療から除外することが厚生労働省の先進医療会議で決まりました。

※単焦点眼内レンズでは遠方か近方のどちらかにしか焦点を合わせられませんが、多焦点眼内レンズでは、遠方・近方の両方に焦点を合わせられるため、白内障と老眼の症状が一度に治療出来ます。
老眼鏡が必要無くなるなんてすごいですね。

2020年3月までは、医療保険の先進医療特約に加入していれば、多焦点眼内レンズで治療を受けた場合、保険会社から全額(会社によっては一部)が保険金で支払われ、実質自己負担なし(一部自己負担有)でしたが、
2020年4月以降は選定医療へ移行されてしまいますので注意しましょう。

先進医療の過去5年間の実績は下表の通りです。

年間件数上位5つの先進医療に係る費用は下表の通りです。

参照：中央社会保険医療協議会「令和1年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」

そもそも選定医療って何？先進医療から外れるってどういうこと？

選定医療とは、社会保険に加入している患者さんの希望がある場合に追加費用を負担することで、保険適用外の治療を保険適用の治療と併せて受けることができる医療サービスの一種です。
(差額ベッド代等と同じような扱いになります。)

【その他の選定医療の例】

• 差額ベッド代
• 歯科治療の際の金属材料(差額)
• 200床以上の病院の初診
  ※紹介状を持参した場合や救急車で搬送されてきた場合、生活保護法の医療扶助対象の場合は追加費用(選定療養費)の支払いが免除される
• 予約診療
  ※医師1人が1日40人以上の患者を診察する場合は、予約診療であっても選定療養扱いにならない
• リハビリなど規定回数以上の医療行為

白内障手術に関わる治療の2020年4月以降の取り扱いまとめ

■単焦点眼内レンズ：保険診療
今まで通り通常の健康保険の対象となります。

■多焦点眼内レンズ：選定医療
患者さんの希望で生活の質を上げるための治療とみなされ、
全額自己負担で保険に先進医療特約が付いていても保険金が出なくなります。

【混合診療の場合(健康保険適用の診療と自費(自由)）診療を一緒にする場合)】

保険適用の治療も患者さんが全額負担しなければいけないことになっていますが、選定医療であれば保険対象の治療に対しては一部負担金(原則3割)のみを支払えばいいことになっています。

白内障手術の前に要確認！治療時期の検討も

ご家族やご親戚に白内障の手術をするか検討している方はいらっしゃいませんか？
多焦点眼内レンズが気になる！という方がいそうな場合、加入している保険の先進医療特約の内容もしっかり確認しながら治療時期を検討してくださいね。

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