皆様から頂くご相談でも多い老後の年金に関する不安。
今回は年金を少しでも多く受け取るための「長生きして年金を増やす方法」について取り上げてみたいと思います。
「お金はかけたくないけど、年金の額を増やしたい!」
そんな方は・・・お金の代わりに時間を使うことで年金額を増やすことが出来ます。
通常の老齢基礎年金と老齢厚生年金は原則65歳から受給開始になりますが、受給開始の時期を遅らせる『年金の繰り下げ』を利用することで増えた年金を生きている間受給することが出来ます。
【老齢基礎年金】
引き下げができる期間:最大60ヶ月(70歳の誕生日月まで)
増える年金の額:1か月ごとに0.7%増える(最大42%増額します)
国民年金に40年加入した方は老齢基礎年金が満額の約78万円(H28年度の金額)がもらえますので
70歳まで繰り下げをしたとすると約78円万×142%=約110.46万円(約32.76万円増加)が生きている間はずっと受け取れることになります。
年金の支給率は下記の通りになっていますのでねんきん定期便を確認して増えた年金額を計算してみてください。
増額した老齢基礎年金の額:ねんきん定期便の老齢基礎年金の額×支給率
【昭和16年4月2日以降生まれの方】
年金請求時の年齢 | 年金の支給率 |
65歳 | 100% |
66歳(0ヶ月~11ヶ月) | 108.4%~116.1% |
67歳(0ヶ月~11ヶ月) | 116.8%~124.5% |
68歳(0ヶ月~11ヶ月) | 125.2%~132.9% |
69歳(0ヶ月~11ヶ月) | 133.6%~141.3% |
70歳(0ヶ月~11ヶ月) | 142% |
年金が増えても結局うけとれる年金の総額は減ってしまうのでは?と思われる方がいるかもしれませんが、65歳から年金をもらった総額と増えた年金をもらった総額を比較すると78歳~82歳以上生きた場合は増額してもらった年金を受け取った方が多くなります。
また、老齢厚生年金も老齢基礎年金とは別に繰り下げが可能になっています。
繰り下げできる期間や支給率は老齢基礎年金と同じとなります。
増額した老齢厚生年金の金額:ねんきん定期便の老齢厚生年金の額×支給率
※ねんきん定期便に加給年金や振替加算が記載されている場合、そちらは増額の対象とはなりませんので注意が必要です。
以前の記事の平均余命(老後って何歳までの費用が必要??? )をみてもわかりますが老後は思ったよりも長かったり、女性の方が長生きをしますので生活費が足りなくなる可能性があります。
60歳以降も出来るだけ長く働ける事もとっても大切ですが、お給料以外で何か収入を増やしたい!と思った時に、会社からもらった退職金を慣れない金融商品で運用してしまうと必要な老後のお金が足りなくなる可能性も出てきてしまいます。
(もし運用に興味があるのであれば運用に回していい金額を早めに把握して、退職前から少額ずつ運用をして実際に慣れておきましょう。)
老後になれない資産運用を考えるのであれば年金の繰り下げを利用した方がリスクも少なく増やすことが出来ます。
ただし、繰り下げしたい期間の生活費分を貯蓄する必要がありますし、健康状態にも気を付けることが大切になってきますので早目の準備を心がけましょう。
夫婦で繰り下げのタイミングを検討したり、自分の年金でも老齢基礎年金と老齢厚生年金のどちらかを繰り下げをしたらどうなるかな?と繰り下げを検討して活用してもいいかも?!という方は注意点等もありますのでお気軽にお声掛けいただければ幸いです。
リガーレではお客様が安心して相談していただける様、初回は無料にてご相談を承っております。もちろん無料相談の60分で解決する場合もありますが、引き続き相談したいといった方へは有料のサービスもご案内させていただきます。
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