台風21号並びに北海道胆振東部地震で被害を受けられた皆様に心からお見舞い申し上げます。
大きな自然災害が起きた場合は生活の再建まで多くの時間がかかります。今までの生活スタイルが崩れてストレスになる上に、すぐに使えるお金が少ない場合は余計にストレスが増加します。
少しでも生活の再建をスムーズにスタートできるように普段の生活費の3~6か月(職業によっては1年分)を目安にすぐ使える状態で貯蓄をしておきましょう。
災害が起きた時は住宅の被害も多いですが、生活に必要な車も買い替えが必要になってしまうこともあります。そうなった際に少しでも出費を減らせるように車の保険も再度確認をしておきましょう。
車の保険も災害ごとに補償の範囲が変わります。
車両保険なし | 一般型 | エコノミー型 (補償が限定されている) |
|
台風・大雨(ゲリラ豪雨)・ 洪水・竜巻・突風・ひょう・ あられ・大雪(なだれ)・落雷 |
× | 〇 | 〇 |
地震・噴火・津波 | × | × | × |
※突風によりお車のドアが急に大きく開き、隣の車にぶつかった場合などは相手方への賠償も自動車保険で支払われます
※大雪・雪崩など降り積もった雪に衝突した場合や雪でスリップし他の物に衝突した場合など
・一般型:車の損害が補償される
・エコノミー型:車以外のものに衝突した場合には補償されない。
(車に衝突した場合でも、相手方の車の登録番号等、その運転者または所有者が確認された場合のみ補償される)
ただし、相手の方への賠償は車両保険のタイプにかかわらず、対物賠償で補償される。
※台風・洪水・高潮・竜巻などで相手の車の賠償が必要になった場合でも基本的に法律上賠償する責任がない為に自動車保険で補償されません。
※地震・噴火・津波を直接の原因として車と相手へ賠償が必要になった場合でも損害が大きい可能性があり自動車保険では保障されないことになっています。
保険会社によっては地震・噴火・津波で車両が全損した場合に一時金でもらえる特約(地震・噴火・津波危険車両全損時一時金特約)がある場合もありますので保険会社に確認をしましょう。
ただし、特約がある場合でも保険金は50万程度となりますので車を再購入する場合は貯蓄を使うことになる可能性が高くなります。
自動車保険の等級制度について
自動車保険には等級制度(ノンフリート等級別料率制度)が導入されていて、事故の有無でも保険料の割引率が変わります。
等級 | 事故有 | 無事故 |
20等級 | -44% | -63% |
19等級 | -42% | -55% |
18等級 | -40% | -54% |
17等級 | -38% | -53% |
16等級 | -36% | -52% |
15等級 | -33% | -51% |
14等級 | -31% | -50% |
13等級 | -29% | -49% |
12等級 | -27% | -48% |
11等級 | -25% | -47% |
10等級 | -23% | -45% |
9等級 | -22% | -43% |
8等級 | -21% | -40% |
7等級 | -20% | -30% |
6等級 | -19% | |
5等級 | -13% | |
4等級 | -2% | |
3等級 | 12% | |
2等級 | 28% | |
1等級 | 64% |
※等級は1~20等級まであり数字が上がるほど割引率が高くなり保険料がやすくなります。同じ等級でも「事故有係数=事故あり」と「無事故係数=事故なし」とでは約10〜20%もの差があります。
※自動車保険に初めて加入すると6等級からのスタートとなります。自動車保険の等級は事故がなければ1年で1等級ずつ上がりますが事故後に自動車保険を使うほど等級が下がり、事故の内容によって事故があった場合の等級が3年間や1年間続くことになります。
※自動車の事故は一回の事故で3等級下がる事故と1等級下がる事故があり、等級が下がっている間に再度事故があると期間が延長されます。
<3等級下がる例:3年間事故ありの係数を使う>
・他人にケガをさせて対人賠償保険を使い保険金が支払われた
・他人の車とぶつかり対物賠償保険を使い保険金が支払われた
・電柱などに車をぶつけて車両保険を使い保険金が支払われた
※車が全損となって保険を使うと3等級下がる
※当て逃げなど相手が特定できない場合の事故も保険を使うと3等級下がる
<1等級下がる例:1年間事故ありの係数を使う>
・事故の原因が火災または爆発で車両保険を使って保険金が支払われた場合
・窓ガラスが破損し車両保険を使って保険金が支払われた場合
・車両に落書きをされたあるいはいたずらをされたことが原因で車両保険を使った場合
・車両が盗まれてしまい車両保険を使って保険金が支払われた場合
自然災害の場合の等級
台風・大雨(ゲリラ豪雨)・ひょう・あられ・落雷・高潮 | 翌年は1等級ダウンし、事故あり係数が1年間適用される |
竜巻(突風)・大雪(雪崩) | 翌年は1等級ダウンし、事故あり係数が1年間適用される。 相手方への賠償で保険を使った場合には、翌年は3等級ダウンし、事故あり係数が3年間適用される |
地震や津波など大きな災害の時に使えないのなら車両保険はいらないかな?と感じることもあるかもしれませんが、ハイブリッド車など車体の底の方にバッテリーがある車の場合は地面から20㎝程度の道路の冠水でも不具合がでて保険を使うことになる可能性が高くなります。
自分の家の周りでは大丈夫でも出かけた先で被害にあることも考えられます。複数台所有している方は特に大きな出費となりますので万が一の時に貯蓄が減らないようにしっかり見直ししておきましょう。
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